鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第227号(3月20日)を転載

戦後秩序の崩壊

産経のオピニオン・サイトiRONNAに拙文「安倍内閣を待ち受ける南シナという第2のキューバ危機」が掲載された。
http://ironna.jp/article/2992
今は北朝鮮危機が騒がれているが、4月以降は南シナ海危機が世界的な重大事態となること、必定である。ご一読いただきたい。

北朝鮮危機も南シナ海危機も戦後秩序の崩壊現象に他ならないが、慰安婦を巡る昨今の問題もまた、戦後秩序の崩壊を象徴していよう。慰安婦について四半世紀に渡り誤報を流し続けた朝日新聞に対する2万5千人集団訴訟は、17日、第3回口頭弁論をもって突然結審した。

4回以降、海外における在留邦人の被害の具体的事実を立証する予定であった原告団は憤激し、裁判官忌避を申し立て、さらに第3次原告団の募集を開始した。審理を尽くさず突然打ち切りを宣言した裁判官に対して当然の措置であるが、そもそも裁判長のこの打ち切り宣言は何を意味するのか?

一口に言って、これは裁判官が戦後秩序の崩壊を目の当たりにして逃げ出したのである。左翼インテリのバイブルともいうべき朝日新聞が一昨年、戦後神話の一つである慰安婦強制連行の記事を取り消し、それに対して2万5千人もの集団訴訟が起こった。
昨年末には慰安婦を巡る日韓の政治的決着が図られたが、2月には外務省の杉山審議官が国連の委員会で強制連行を明確に否定した。戦後神話の一角が崩壊したのは明らかであった。

事実を直視できる勇気ある裁判官ならば、審理を尽くして歴史的名判決を下せた筈である。だが戦後秩序に安住してきた優等生の裁判官にそんな勇気がある訳もなく、戦後神話の否定になる審理の継続を拒否したのである。


山田宏OFFICIAL BLOG

明日、強制連行のウソを国会で最初に暴いた山田宏氏(前衆議院議員、前杉並区長)の講演会がある。
講師:山田宏(前衆議院議員)
リンク: 山田宏 公式ホームページ

「テーマ:子供がふえる 誇りある日本へ」

詳 細
日時 3月21日(月)18時45分 開会
会場 ムーブ町屋
東京都荒川区荒川7-50-9 センターまちや3F
・東京メトロ千代田線・町屋駅 0番出口より徒歩1分・京成線・町屋駅より 徒歩1分・都電・町屋駅より 徒歩1分
参加費 1,000円
連絡先 MAIL arakawa@kanrijp.com
主催 頑張れ日本全国行動委員会 荒川支部
懇親会 ※希望者のみ懇親会あり(3,500円)

 


軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)

鍛冶俊樹(かじとしき)

1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」

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