絶妙なタイミングで、放射能汚染を理由に韓国が日本産の魚介類の輸入を禁じ、世界に「フクシマの放射能」を印象付けたようだが、安倍総理の「いまでも安全、未来も安全」「ヘッドラインをみないで真実を見て」という、自信に満ちた言葉が審査員の心をつかんだ。韓国の国策を、日本の指導者の言葉が破竹した。この信用力が日本の底力だ。
東京オリンピックを機に、「フクシマ」の風評被害も払拭しなければいけない。このとき、安倍内閣だったのが日本の幸運だ。

眞悟の時事通信 2013.09.08 を転載(長文のため一部)

東京オリンピック招致と放射能

まず、本日早朝、二〇二〇年のオリンピックが東京で行われることがブエノスアイレスで決まったことを知った。

一九六四年の東京オリンピックが、敗戦の焼け野が原から十九年目にして日本の完全復興の象徴となったように、二〇二〇年の東京オリンピックが、日本の歴史と誇りを奪われた戦後体制からの完全脱却と復活の象徴となるように決したい。

この夏、欧州方面に旅行して帰国した方々に、彼の地の毎日の主なニュースは何かと聞くと、シリアとフクシマだという。前者は内戦、後者は放射能だ。欧州や米国では、現在もフクシマの原発は連日のニュースなのだ。

これに加えて一昨日は、韓国が日本産の魚介類の輸入を、「放射能汚染」の故に禁止した。これは、日本が放射能汚染された危険地帯だというレッテルと風評を世界に広める、卑しいがまことに効果的な我が国に対する韓流のイメージ攻撃である。これによって、昨日の晩まで、私は東京オリンピック実現にはかなり悲観的だった。世界は、風評を受けて東京を回避するのではないかと。
それが、一夜明けて東京オリンピック実現を知り、まことに嬉しい。

さて、このオリンピック招致活動をおおっていた暗雲はフクシマの放射能であるが、これは、実に、菅直人内閣の自作自演から始まった自業自得である。つまり、菅直人内閣は、フクシマの放射能は全て危険だと広報宣伝に相務め、放射能が測定されたら、即「放射能漏れ」、「汚染」と言いまくった。

政府もマスコミも、いつも東日本で放射能が検出されたら「汚染」というが、そもそも放射能があれば、「汚染」なのか。放射能は地球上のあらゆるところにある。それは太陽から来ている。
では、太陽は地球を汚染しているのか。そうではない。太陽こそ生命の源である。太陽のもたらす放射能によって生命は海で生まれた。

死者が続々と出ている危険地帯の陸から流れでる水が海に入っているのではない。一人の健康被害ももたらしていない陸の水が、東日本から広大な命の海に戻っていくのである。その水がかえって海の魚介類の生命力を増強し、それを食する人の生命力を増強するありがたい糧になる。

昭和二十年に広島に原子爆弾が投下された直後に「黒い雨」が広島に降った。その雨は、放射能による死者がおびただしく出ている陸を洗い流し河から瀬戸内海に流れでた。それで、瀬戸内海の魚介類に何かあったか。何もない。閉鎖海域の瀬戸内海でも何もない。いわんや福島沖は太平洋だ。安全だ。

巨大地震直後の四月、私は福島第一原発に仲間と共に行き安全を確認し「ここは安全だ」とアピールをしようと計画をたて始めた。すると、同じ四月、札幌医科大学教授の高田純さんが、北海道から青森に渡って、各地で放射能を測定し子ども達の甲状腺を検診しながら東日本を南下して、福島第一原発の正門にワイシャツ姿で立ってテレビカメラに向かって「ここは安全です」と言っていた。

放射能専門家が自ら現場で平服で「安全だ」と言っているので、私などの素人の出る幕はない。加えて菅直人内閣は、付近を立ち入り禁止にしてしまったので計画実行は困難となった。

この高田純教授が、発災直後に、科学的根拠によって自ら実証してみせた「フクシマの安全」は非常に貴重な「事実」だったのだ。学者の実践とは、科学的事実を摘出して世に問うことであり、この時、高田教授は、真の意味で学者だった。

しかし、この「事実」に基づく住民避難地域の策定や食の安全に関する施策が何も実施されず、反対に菅直人内閣は、いたずらに地域や食品の危険性を煽り住民を投網をかぶせたように大まとめにして郷里から追い出し移住させた。その果てに、菅は、己の反日政権の延命のために、「反原発」運動に火を付けて人気取りを狙った。

従って、この度の東京オリンピック実現を、菅直人が世界に垂れ流した中韓が喜ぶ「日本危険地帯の風評」と国内の「反原発と反放射能運動」からの脱却の切っ掛けにしなければならない。電力が豊富に供給されなくては、国土強靱化の公共事業も七年後の東京オリンピック開催準備もデフレからの脱却もできないのだから。

 


 
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