2月25日の記事で「 地元メディアの情報戦 石垣市長選に介入 」と掲載しましたので、その後3月2日に投開票された石垣市長選挙の結果をお知らせします。

再選した中山よしたか市長

得票数は、中山義隆15,903票、大濱長照11,881票で、現職の中山市長が再選を果たしました。
差は4,022票で、得票の対比は10対7.5。速報では「圧勝」という言葉が交差しましたが、この対比では「勝利」という表現に留めるべきでしょう。

公示日に琉球新報が報じた「防衛省による石垣島自衛隊配備計画」という誤報を元に、大濱陣営は法廷ビラなどに基地問題をとりあげ、選挙の争点に誘導しましたが、有権者の関心を寄せるほどではありませんでした。突然出てきた「騒動」ともいえる自衛隊配備論争ですが、沖縄本島とは違い国境の島でありながら何ら防衛施設のない状態に加え、支那の公船による領海侵犯が絶えない地元では、基地アレルギーよりもむしろ防衛強化を望む声が高まっているということです。
また、「基地問題」をヒステリックに報じたため、革新色が濃くなり経済的展望に危機感が高まったともいえます。

中山市長は、最近の観光客数の伸びに依存することなく、農畜産業の改革や新産業の創出、地元の若者が流出して行くのを防ぎ、そして県外から就学生を呼び込めるよう大学の誘致を積極的に行うなど、とても明るい将来展望を示しています。また待機児童ゼロを実現し、高齢者や障がい者への福祉行政も迅速で、子供や両親を抱える同世代からの支持は高いです。そのためにも島の安全安心は欠かせず、国境にふさわしい防衛対策を重要課題にしていることが、根強い信頼と支持を得たといえます。

結果を見て評するのも調子の良いことですが、この選挙を見て大局的にいえることです。