5月14日(月)に東京で開幕した、世界ウイグル会議(WUC)第4回代表者大会は、世界20カ国から120人の代表者が出席し、4日間の全日程を無事終了させ、17日(木)閉幕した。

その開催前から中国駐日全権大使の程永華氏は約100名の与野党国会議員あてに、日本で開催される世界ウイグル会議に対して、「いかなる形でも接触せず、世界ウイグル会議に対し、いかなる支持もしないことを希望する」といい、末尾には「日本自身の安全にも害がある」などと脅迫的な文章を送付していた。

中国は自国の人権や環境問題を世界から指摘されれば、「異なる歴史を踏んできた他国による内政干渉だ」などと弁明しているが、自らは他国に対して常に干渉し続けている。

18日、自民党議員46名の連名により「日本ウイグル国会議員連盟」会長の古屋圭司衆議院議員が、中国大使に抗議文を提出した。

以下、 古屋圭司通信 より転載

中華人民共和国駐日本国特命全権大使
程 永華 様

初夏の候、益々ご清栄のことと存じます。

さて、程大使より2012年5月8日付けで、チベットと新疆ウイグルに関する書状を受け取りました。我々国会議員側の調査によると衆参党派を問わず多くの議員に送付されていることが判明致しました。

内容は、チベットならびに新疆ウイグルにおける貴国の考え方を示されたものと解釈いたしますが、その記述は、一方的に武装反乱・暴力テロ組織と決め付け、現実に行われている人権弾圧や人権侵害については何ら触れておらず、事実とは異なるといわざるを得ません。

さらには、文面の最後では「日本自身の安全にも害がある」との記述、また我々議員側に対し「いかなる形でも接触せず、世界ウイグル会議に対し、いかなる支持もしないことを希望する」という、いわば強圧的な表現は、独立主権国家の国会議員への書状としては、著しく適切性に欠いているといわざるを得ません。

いわば、これは日本に対する「内政干渉」そのものであると考えます。

ここに、書状を受け取った議員として、断固抗議するとともに我々は、日本国国会議員の良識に従って今後も活動していくことを、ここにお伝えする次第です。

今後とも貴殿のご活躍、貴国のご発展を心よりお祈り申し上げます。

平成24年5月18日

自由民主党衆議院議員代表

安倍晋三、石破 茂、稲田朋美、井上信治、今津 寛、今村雅弘、江藤 拓、加藤勝信、城内 実、北村誠吾、小池百合子、齋藤 健、坂本哲志、柴山昌彦、下村博文、新藤義孝、菅 義偉、高市早苗、武田良太、徳田 毅、長勢甚遠、馳  浩、古川禎久、古屋圭司、松浪健太、山本有二、

自由民主党参議院議員代表

青木一彦、赤石清美、有村治子、石井浩郎、礒崎陽輔、上野通子、衛藤晟一、岸信夫、佐藤正久、関口昌一、塚田一郎、鶴保庸介、古川俊治、二之湯智、野村哲郎、松下新平、水落敏栄、三原じゅん子、山谷えり子、若林健太

【日本ウイグル国会議員連盟設立総会】

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