フランスのサルコジ大統領敗北!
オランド社会党前第一書記の勝利でフランス経済の崩壊が始まった。
6日に行われたフランス大統領選で、オランド社会党前第一書記が現職のサルコジ大統領を破った。
第1回目の投票から予想されていたことではあるが、結果を見てみると、やはり衝撃的である。この勝利の結果、フランスでは従来の社会党勢力の力は増し、左翼リベラル勢力が拡大化する見通しとなった。
そのため、国内の社会政策では国外からの移民などを排除し、経済政策は内需拡大型にならざるを得ず、EU各国はフランスの社会党政権の樹立に批判的であった。
最初に、オランドが勝利したことによって、これまでギリシアなど債務超過国をドイツとフランスなどで支えてきた構図すら崩れる危険性が生じる。次なる危機であるスペインやポルトガルを支える体制の一角が崩れるわけである。また、今回のオランド勝利には、国内で「右翼」と称されている国民党のルペンが支援していたとされ、益々内向きな政策を取らざるを得なくなるだろう。
私なりの結論をハッキリ言うが、EUヨーロッパが自由経済を謳歌する時代は、もう完全に終わった。今後は日本においても、「欧米中心の自由経済主義そのもの」を考え直さなければならない時代が到来したのだ。
歴史的にフランスの日本に対する影響力としては、幕末・明治維新の際に、イギリスが薩長を支援した対抗上、フランスはロッシュ公使を中心に徳川幕府をサポート。以来、明治維新で「勝ち組」となったイギリスに後塵を拝してきたが、戦後は主に文化面などを通じて日本と友好的な関係を保ってきた。
しかし、経済的な意味でもフランスの国内経済が外向きになる可能性も薄いし、外交も停滞するだろう。この事態は20世紀のフランスの文明史観が変革してしまうことをあくまで意味すると言えるだろう。
何より社会主義・革命史観という価値観が日本の古来の価値観とは違いすぎる。民主党政権の菅内閣時代には、福島原発の事故に対して重大な関心を持っていたフランスだが、結論から言えばこれから、日本はフランスの支援をあまり頼るべきではない時代を迎えた。
その理由は、これからエネルギー政策や文化社会面でフランスに依存していれば、日本は「徳川幕府」になってしまう可能性が出てくるからである。日本は日本人による独自の価値観、そして文明史観を世界に先駆けていち早く作るべきなのだ。