「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年9月1日 通巻第3740号 を転載

野田政権は国家観があるのか、幼稚園児童の対応
国旗を侮辱されて、北京に捜査を依頼し、厳正な対応を望む?

1958年5月、長崎のデパートで開催されていた中華人民共和国切手展覧会に、大きな五星紅旗が掲げられていた。当時、日本と中共(当時、中国のことを「中共」と呼んでいた)との間には国交がなく、日本は五星紅旗を国旗とは認めていなかった。保守系の人が、この国旗を引きずり降ろした。

中共はただちに反応して日中貿易を中断、契約を破棄した。結局、日中貿易は弐年半にわたって途絶えた。

さて、今回である。
日本は第一に外交上の謝罪を求めるべきであり、つぎに目を国内に転じ、国旗を奪われた恥さらし大使=丹羽某を直ちに罷免するべきである。同乗していて国旗を奪われても闘わずにすませた外交官にも厳正な処分をするべきではないのか。

つぎに中国が求めている通貨スワップを直ちに中止し、保有する中国国債を市場で売却して、中国の通貨覇権に「待った」をかけることが望ましい。この経済報復措置こそ、中国がもっとも恐れる事態であり、アキレス腱である。

そして国旗侮辱事件を奇貨として、中国の偽装漁民が尖閣諸島上陸が予測される九月18日にそなえ、国会はただちに自衛隊の駐屯を討議すべきである。

 
リンク
宮崎正弘の国際ニュース・早読み
宮崎正弘のホームページ

<宮崎正弘の最新刊>
『中国が世界経済を破綻させる』(清流出版、1680円)

<宮崎正弘のロングセラー>
『世界金融危機 彼らは「次」をどう読んでいるか?』 (双葉新書、840円)
『2012年、中国の真実』 (WAC BUNKO、930円)
『中国大暴走 高速鉄道に乗ってわかった衝撃の事実』 (文藝社、1365円)
『中国は日本人の財産を奪いつくす!』(徳間書店、1260円)
『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)