いま中国で注目されている「薄煕来失脚」にまつわる事件は、単なる権力とカネの問題ではなく、共産党内の地殻変動といえる大闘争だ。ギャングの権力闘争だが、近隣諸国にとっては大きな関心事だ。中共崩壊の導火線となるか、目が離せない。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年4月25日 通巻第3637号 を転載

英紙テレグラフの特ダネ?

薄煕来夫人、谷開来は王立軍に告白していた
「ヘイウッド殺人、わたしがやったわ。あの部屋にわたしはいた」

英国紙テレグラフの特ダネ?
25日付け同紙は伝えた。「薄煕来夫人、谷開来は王立軍に三回も告白していた。『ヘイウッド殺人』、あれはわたしがやったわ。あの部屋(ヘイウッドが殺されたホテルの一室)にわたしはいた」
毒薬が足りず、足して無理矢理ヘイウッドに飲ませた。

この情報はアメリカ政府高官からテレグラフ紙にもたらされ、王立軍が成都の領事館で30時間滞在したおりに、証拠品などと彼の説明によるものという。

テレグラフによれば、ヘイウッドは英国にカネを殆ど残しておらず、残された妻と子供の生活費も事欠く有様と報じている。

またサウスチャイナモーニングポスト(24日付け)は「王立軍は成都の米国領事館へ、まちがいなく亡命を求めて駆け込んだ」と複数の証言を得て補完報道をしている。

 

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