西麻布の中国大使館に隣接する5677㎡の土地が、中国大使館によって落札された。
国家公務員共済組合連合会(KKR)が所有していたこの土地を、一般競争入札とはいえ、中国大使館が落札し、大使公邸と大使館員の宿舎用にするという、絵にかいたようなストーリーである。しかも、西麻布の公示地価1,630,000円/平米に対し、今回の落札価格が約1,060,000円/平米である。日本側の公的機関が協力したと思うのが自然だろう。

浜田和幸オフィシャルブログを転載

震災の陰で土地を買い漁る中国

日本中の関心が東日本の被災地に釘付けになっている。その間隙を縫うようにして、周辺国の動きがきな臭い。
ロシアや韓国、北朝鮮の動きも気になるが、中国の動きは特に大胆不敵。

東北の被災地に労働力の提供を申し出る一方で、東京都内の一等地を大使公邸と大使館員の宿舎用として、いとも簡単に手に入れてしまった。

売却された物件は国家公務員共済組合連合会(KKR)が所有していたもの。中国大使館に隣接する5677平方メートルの土地。わが国の外務省がお膳立てをしたといわれる、今回の一般競争入札。結局、中国大使館が60億円強で落札した。

潤沢な資金を持つようになった中国政府は東北地方のみならず首都圏にも食指を伸ばし始めている。
また、地元住民の反対で棚上げ状態にあるが、名古屋や新潟でも市内の一等地を中国領事館が買い取る交渉を進めている。

民間の商取引ならいざ知らず、国有地を外国に平気で売りさばこうとする菅政権の姿勢にはあきれはてる他ない。まさに「日本は日本人だけのものではない」と名(迷)言を残した鳩山前総理の遺言を実行しているようなもの。日本は中国において大使館や領事館の土地はすべて賃貸しかできず所有は認められていない。

外交上の平等の原則から逸脱した、中国からの要求をはねつけるどころか、自ら国土を献上するような行動をとる菅総理と外務省。しかも、震災直後の混乱という夜陰に乗じての動き。

国益上の観点から、決して容認するわけにはいかない。

資料
「建設通信新聞」5月2日号 4面

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