こうした政策は積極的に進めろ。
先人たちの心に思いをいたし、遺族の方々の願いに行動するべきだ。私たち国民はその遺族の一員なのだ。
硫黄島遺骨収容、ボランティア公募で作業加速へ
政府は太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)の遺骨収容事業について、来年度から民間ボランティアを公募する方針を固めた。
全体が自衛隊敷地の同島は、旧島民の慰霊行事や遺骨収容に参加する遺族を除き、入島が原則禁じられており、公募は事実上の入島制限緩和となる。遺族の高齢化が進んでいることから、若者を中心に作業員を増やすことで作業を加速させたい考えだ。
来年度予算案では、硫黄島の遺骨収容事業費として13億1900万円を計上、今年度の1億3600万円から大きく積み増した。今年度は日本遺族会や小笠原村在住硫黄島旧島民の会などボランティアは延べ約60人だったが、11年度は延べ約600人に大幅拡大し、少なくとも4割は公募する方針だ。期間ごとに派遣していた厚生労働省の職員も交代で1人を常駐させる。
硫黄島では旧日本軍約2万2000人が戦死したとされ、国内戦地では最大となる約1万3000柱の遺骨がいまも収容されていない。政府は8月に阿久津幸彦内閣府政務官をリーダーとする特命チームを発足させ、4回にわたり厚労省や防衛省職員らによる調査団を派遣。島内2箇所で米国の公文書に記された計2200人規模の集団埋葬地を確認し、今年度はこれまでに351柱(過去5年平均49・6柱)の遺骨を収容した。
(2010年12月26日03時06分 読売新聞)