アフガニスタンでは日本政府の無償資金協力で建設された学校舎が完成し、記念式典が行われたという。感謝されたと同時に、まだ教室が足りないと更なる支援を訴えられたらしい。

こうした貢献事業は素晴らしいことのように言われるが、日本から援助された資金の詳細な流れがどうなっているのか、公表されることはない。混乱の耐えない貧困地域に資金を投ずれば、軍人やギャングなど地域で力を持つものたちが群がってくるのは明らかだ。学校舎建設のために支援された資金のおかげでこの校舎ができました、という感謝の言葉の影では限られたものたちの利権が出来上がっていることに留意するべきた。無償で支援するための条件として、明細を示すぐらいの要求をしてしかるべきだろう。

ミャンマーでは日本の援助によって独裁政権は武器弾薬と兵士を確保し、国民の自由を奪いつくしている。中国においても膨大なODAが流れ、軍備増強に邁進し日本に照準を合わせたミサイルを大量に配備している。

ジャーナリストの常岡浩介さんは、取材中のアフガニスタンでテロリストに誘拐されたという報道だったが、実際の犯人はテロリストに成りすましたカルザイ政権の軍人であった。こうした政府を通じて資金援助していることを日本人は認識しておくべきだ。

日本政府からの資金は国民の税金から捻出されたものだ。政府は資金の流れを説明する責任があるだろう。

2010/12/12 17:01 【共同通信】
アフガン、日本援助の新校舎完成 千の教室計画1校目

【カブール共同】アフガニスタンの首都カブールで、日本政府の無償資金協力で58の校舎を建設する計画の1校目が完成し、記念式典が11日、ワルダク教育相や広木重之駐アフガン大使らが出席して行われた。

「千の教室」と名付けられた計画は、日本政府が2400万ドル(約20億円)を国連児童基金経由で資金援助し、2012年6月までに建設される。

1校目のカブール東部アフマドシャー・ミナ高校は、生徒3370人が3交代制で、12のテントで授業を受けていたが、今後は2交代制となる。

ワルダク教育相は日本政府に感謝し「カブールは人口の約2割が生徒や学生。まだ4千の教室が足りない」とさらなる支援を訴えた。