台湾の売国政権らしく足元がふらついている。
自由と人権を尊重する大国となった台湾の総統に相応しい対応を期待したが、どうやら辞退したという。中国への弱腰は日本のほうが一枚上手だが、台湾が中国に飲み込まれたら、その後押し寄せてくる危機は先日の尖閣諸島領海侵犯の比ではない。台湾防衛が日本防衛に直結しているのだ。台湾を支援しなければいけない状況だが、日本にはその力がない。自滅スピードは台湾より加速している。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成22年(2010)12月4日(土曜日)通巻3150号 を転載

馬英九(台湾総統)千載一遇の外交チャンスを自らつぶす
ノーベル平和賞式典(12月10日)への出席打診を婉曲の辞退

「博訊新聞網」(12月3日付け)の特ダネ報道に拠れば、馬英九総統は、密かに米国民間外交ルートを通じて打診のあったノーベル平和賞式典への出席打診を、自ら婉曲に断ったという。

米国に亡命している多くの中国人学者、留学生が中心となって獄中にある劉暁波の早期釈放を要求している。スエーデンの受賞式典には、民主活動家の代理人が出席を予定しているが、米国の民間外交を推進する学者グループが、ひそかに台湾を訪問し、馬総統と面談した。この席上で、「台湾総統がノーベル平和賞式典に参加することになれば、これはニクソン・キッシンジャーの北京訪問に匹敵する外交上の地殻変動をもたらす、一種快挙になる」と説得したらしい(同博訊新聞網)。

馬総統はノーベル平和賞が劉暁波にきまったとき、受賞を喜ぶ発言をして「自由、民主」の価値を強調したものの「早期釈放を要求する」という発言は日をおいてからとなった。
こんども自ら出席を婉曲に断ることによって、千載一遇の外交チャンスを自ら逸した。

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み