12月9日、蓮舫行政刷新担当相が杉並区和田中学校を訪れ、「よのなか科NEXT」での「事業仕分け」に参加した。なぜ杉並区なのか?
子ども手当、宇宙開発事業、高校授業料無償化の3テーマで生徒各4人が「廃止」か「継続」を求める意見を発表し、生徒100人が押しボタンで投票する形式で行われた。
「収入が基準以下の家庭だけに支払うべきだ」など、中学生の意見としては高度な言葉が続き、背後に大人の影を感じた。1回目の投票では「廃止」となったが、これに対して蓮舫氏が「全ての子供を育てるため、まずは全家庭に支給したい」と説得。2回目の投票では「継続」と判定された。絵に描いたような流れである。
なぜ杉並区なのか?
同区の山田宏前区長は10年間杉並区長をつとめ、教育には高い関心を寄せ歴史教科書選択にも関わった。各地の成人式が荒れている中、杉並区ではそうした不祥事は無かった。山田前区長は毎年の成人式で、戦時中に神風特攻隊員として出撃した兵隊の遺書を読み上げ、こうした先人たちの苦労の末に今の私たちの社会がある。その先人たちに想いをいたし、責任ある大人になって欲しいと、祝辞の言葉を述べていた。
保守思想の強い日本創新党党首である。
山田前区長の影響が強く残る地域で、後任の田中良現区長は前区長の残した教育計画を見直す方針を示している。田中良区長は前都議会議長であり都議会民主党団長だった。杉並区の方向転換に蓮訪を使ったのだ。
純粋無垢な青少年を利用した政治工作である。
参考記事:毎日jp 2010年12月10日
蓮舫行政刷新相:中学生と「仕分け」
関連リンク:
徹底検証!「杉並区の政権交代」
日本創新党党首 山田 宏
杉並区長 田中 良