今年を振り返りながら最後に喜べることといえば、やはり安倍内閣誕生で年末を迎えたことだ。
山村明義氏が今年を締めくくったブログです。

政治は日本のまつりごと
 山村明義の神代のブログ 2012-12-31
を転載

今年もあと1日で終わりである。アッという間の一年だったが、私にとって有意義な一年だったことは間違いない。

何と言っても今年のハイライトは、安倍政権が誕生したことだった。
安倍晋三現総理と私は、何度か食事をしたり、一緒に東日本大震災の被災地に出かけた仲である。とりわけ福島県相馬市に神道政治連盟懇談会主催の「東日本大震災1周年慰霊祭」に新幹線で東京から福島へ、福島から相馬市へはバスで出かけたことは忘れられない。

実は私は、震災以降、相馬市には何度か取材に訪れていた。日本中の神社人たちが、鎮魂の祈りを捧げ、ボランティアで被災地の復興を手伝っていた。なかには、1200キロ離れた熊本から神主が訪れ、福島原発のすぐそばで毎日一人で慰霊祭を行っていた事実を、「サピオ」という雑誌で取り上げ、書いていたものである。バスの車中にあった安倍晋三氏は、その記事を見て、即座に言葉をまとめ、慰霊祭では素晴らしい挨拶のスピーチを行った。それを聞いた私は、「この人は演説の天才だ」と直感した。半年後の自民党総裁選に出馬し、確率的には5%ほどしかなかった選挙に勝ち抜いて、総理の座を射止めたのだ。

よく政治家には、「優秀な心材が必要だ」という人がいるが、「優秀であること」と「日本を幸せにする天命を持っている」とはまったく別者である。このような天命を受けるには、始終自分個人のことより「公」のことを考えていなければならず、普通の人には総理にはなれないのは言うまでも無い。

しかし、民主党はその「単なる学校の成績が良かった人」を総理にしてしまった。
鳩山由紀夫は日本の外交安全保障をダメにし、菅直人は福島原発事故以来、政治への期待感を絶望感に導いた。私も6度ほど福島には出かけたが、菅直人は蛇蝎のように嫌われていたことをいまここに書き留めておく。

さて、そのような後遺症が残る日本政治に対して新総理は何をするのか。
ここに28日付のスポーツ報知のコラムがあるので、そのまま掲載しておく。ちなみにこのコラムは、私が20年間担当してきたもので、今回は最終回だった。マスコミの経営はかなり厳しいようだ。

93年の細川内閣誕生から始まった日本政界の「失われた20年」ー。いよいよ来年で節目の年に差しかかる直前に、安倍晋三新政権は誕生した。「日本を取り戻す」、「危機突破内閣」といううたい文句で、来年は日本再生が可能かどうかが問われるまさに崖っぷちからのスタート。その安倍政権が、最も力を入れているのが経済再生だ。

「来年は日本銀行の人事が安倍総理の思惑通りにうまく行くかどうかで、安倍政権のスタートダッシュが出来るか否か決まる。アベノミクスで大胆な金融緩和を行い、デフレ円安不況を何としてでも退治し、本格的予算で大幅な財政政策を打つ。その手段で東証株価で1万3000円以上になれば、まずは成功だろう」

自民党政調会幹部の一人は語る。同時に、待ったなしの東日本大震災からの復興は、自民党の優先政策の二本柱。当面はその二本柱に全力を傾け、「景気が上向けば、次は7月の参議院選。ここで勝利して初めて安倍カラーを出せる。本当の意味で日本を取り戻すのはそれからだ」(同)という。

そして安倍総理は日本の「何」を取り戻すのか、という問いへの代表的な答えを総理に近い城内実外務政務官が明かす。「それは本来の日本の心と国柄です。最終的に安倍総理は、日本の長い日本の歴史伝統文化に基づく日本人らしい心を取り戻そうとしていると思います」。最終章までは長い道のりとなる日本再生。それを果たせなければ、日本に未来はない。
結局、安倍新総理は、日本には本来存在した「日本の心」と「日本の国柄」を取り戻したいのだ。それまでには相当な時間がかかるだろう。私もぜひそのお手伝いと露払いをしたいと考えている。

今年は休載することの多かったこのブログですが、お付き合い頂きありがとうごさいました。皆様、良いお年をお迎え下さい。

 
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