くまにちコム 2012年09月22日 から転載
うたせ船で学ぶ水俣病 芦北町が開講
芦北町は22日、船上からの見学などを通して不知火海の歴史や現状を伝える「うたせ船で水俣病を学ぶ講座」を開いた。5回目の今年は家族連れら62人が参加。水俣市のチッソ工場などを沖合から見て回り、伝統のうたせ網漁なども体験した。
参加者は午前8時、うたせ船6隻に分乗して計石港を出発。タチウオ釣りや、とれたての魚介類を使った調理体験などを楽しんだ。
午後は女島活力推進センター「ゆめもやい」で、元水俣病患者連合会長の佐々木清登さん(82)が講演。水俣湾への廃水排出から始まった不知火海の変化や、チッソ工場前での座り込み抗議、患者救済の歴史などを説明した。
両親と参加した熊本市中央区の森彩七さん(8)は「昔の水俣湾はヘドロで臭かったと船頭さんから聞いたけど、今はきれいで驚いた。アシアカエビがいっぱいとれて楽しかった」と話していた。(横井誠)