次々に起きる欧州での「原点回帰」現象。
日本も原点に返れ!
フランスのオランド大統領が誕生することになった経緯は、前回も触れた。
大事なことを書き忘れていたので、付け加えておくと、フランス大統領選でオランド氏を支援した勢力には、右翼勢力の他に、左翼勢力がかなりいたという事実だ。これは、新しくなければ王族すら殺すというフランス人独特の18世紀の「フランス革命」への原点回帰と呼んでもいいであろう。
さらにギリシアで行われた総選挙では、債務返済拒否やユーロ離脱も辞さない「急進左派連合」が大躍進した。一方で、移民排斥に取り組む右翼「黄金の夜明け党」も0議席から21議席を獲得。フランスでもギリシアでも、そもそもの国柄であった「左翼」の勢力が拡大し、自国の利益に重点を置く保守政党が躍進しているところに共通点がある。とりわけ世界最古の民主主義を生んだギリシアでは、様々な意見が対立し、「働きたくない民族」と呼ばれる現代の個人の自己を取り戻そうとしているかのようだ。
さらにロシアでは、「強いロシア」を推し進めたプーチン大統領の就任式が行われ、あと10年近い長期政権に向けて動き出している。これなど18世紀の「ツァー(皇帝)リズム」の21世紀版に近いかたちだ。
日本よ!このように世界情勢はどこも「先祖返り」しているのが現実なのだ。
良く聞いて欲しい!日本も日本らしさを取り戻す「原点回帰」が必要なのだ。
いつまでも日本には合わない左翼リベラリズムを政治のイデオロギーとしていたり、国際関係だけを重視する時代はもう終わっている。日本は日本の独自の良さがある。政治、社会、経済あらゆる分野において、今後日本はこの「日本らしさ」を取り戻さなければ、国際情勢にも乗り遅れた「古びた国家」になってしまうだろう。