「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)2月28日(月曜日)通巻第3254号を転載

中国ジャスミン革命第貳弾は不発だったが
ツィッターに逆宣伝、有名作家の名をかたる当局。新世代は「微博」(ミニブログ)へ

2月27日は中国の23の都市で、ジャスミン革命の集会が呼びかけられていた。
「中国茉莉花集会」は北京のど真ん中、王府井のマック前で午後貳時。びっしりと道を埋める警官、通行人は私服。清掃員も刑事。こんなところへのこのこやってきたのは外国人カメラマンくらい。不発でおわった。

上海でも日本人カメラマンを含む外国人記者が拘束されたが、ほかに間違って通行人を検束したくらい。

当局はネット、ツィッターを見張り、茉莉花、リビア、カダフィ、ムバラク、全部、消される。中国版ウィキペディア(互助百科)にも、不都合な語彙は削除されている。博訊新聞網(華僑最大のネット新聞)はハッカーの猛攻を受けてダウンさせられた。NHKニュースは当該場面で画像がまっ黒になった。

活動家らは「88」「両会」などと暗号的な通信をしたが、当局はツィッターとフェイスブックで「民主活動家」を偽装した偽物、有名作家のかたりまで登場させ、「ジャスミン革命は米国の陰謀だ」と獅子吼した。
新しい民主活動家の武器は「微博」(ミニブログ)へ移行した。

次は3月5日の日曜日、全人代が開幕する。北京は厳戒態勢だろうから、何かが起きるとすれば、ほかの都市である。
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