水銀条約採択会議は日本で 国連環境計画が明言
千葉市・幕張メッセで始まった2013年に「法的拘束力のある水銀規制条約」制定へ向けた国連環境計画(UNEP)の第2回政府間交渉委員会は24日午後、UNEPと環境省幹部による共同記者会見を開催。この中で交渉委のフェルナンド・ルグリス議長は、条約の採択・署名会議(13年)の日本開催が決まったことを明らかにした。
「開幕式などで水俣病被害者の話を聞き、感銘を受けた」というルグリス議長は「13年2月のUNEP第27回管理理事会までに水銀条約案をまとめ、採択・署名会議はその後になる。条約名は未定だが、採択・署名会議の場所は日本国内に決まった」と明言した。
同会議は3日間開かれ、2日間の採択会議と署名式で構成される。内外のNGOが水俣病が未解決なままでの「水俣条約」命名に反対声明を出したことに対し、環境省の南川秀樹事務次官は「いろんな意見がある。全ての人々に条約の重要性を認識してもらう努力が必要。水俣病問題解決には最大限努力する」とした。また「条約名は開催地にちなんで付けられる。水俣は署名式の候補の一つ。理解を得て最適地を決めたい」と述べた。(井芹道一)