埼玉県議会が8日、「菅直人内閣の早期退陣を求める意見書」を賛成多数で可決した。意見書は「菅首相の下では原発事故の収束も、震災・津波被害からの早期復旧・復興も、我が国の経済の立て直しも到底不可能」と強調している。
やや遅すぎた感があるものの、地方議会が内閣に退陣要求をするという前例のない状態に、現在の政府に対する国民の切なる思いが表れている。自公両党で68%の議席をもつとはいえ、一地方の埼玉県議会が内閣に退陣を要求したことの意義は大きく、他の地方議会にも影響を与えるだろう。
沖縄在住の民間団体「民間沖縄対策本部」主宰の仲村覚氏は、ブログやFacebookで、それぞれお住まいの県議会や市区町村議会に「菅内閣早期退陣の意見書提出」の請願・陳情をすることをよびかけ、請願書のサンプルを作成し、ブログ「民間沖縄対策本部」に掲載している。
お住まいの選挙区に<お知り合いの議員がいる場合><お知り合いの議員がいない場合>を仮定して作成されており、誰でもすぐ利用できる。
■請願書サンプル
<お知り合いの議員がいる場合>
<お知り合いの議員がいない場合>
■リンク
ブログ「民間沖縄対策本部」
民間沖縄対策本部■埼玉県議会に続け!全国の地方議会で菅直人内閣の退陣の要求を!
菅直人内閣の早期退陣を求める意見書
東日本大震災から4か月が経過しようとする中、菅総理の震災後の対応の遅れ、場当たり的な判断や命令は更なる混乱を招き、復興に大きな支障をきたしているばかりか、国内はもとより諸外国からの信頼をも失墜させている事は衆目の事実である。
そもそも菅総理からは、地震・津波で被災し、原発事故によって家族や住まい、仕事をも失った人々の痛みへの真摯な思いが全く感じられない。国難の時に、自身の延命策にのみ終始している菅総理の姿は、国民の政治不信を増幅させている。国会運営は菅総理の退陣をめぐり混とんとしており、大規模な復興に必要となる財源の確保や復興に向けたビジョンの議論は遅々として進んでいない。もはや政権を担う資格や能力が著しく欠けていると言わざるをえない。
このような菅総理の下では、原発事故の収束も、震災・津波被害からの早期復旧・復興も、我が国の経済の立て直しも到底不可能である。
大震災からの復旧・復興を成し遂げるためには、「国民の生命と財産を守る」という政治の絶対的使命をもつ新たな内閣を早期に誕生させなければならない。
よって、菅直人内閣には、国民のため、一刻も早く退陣するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。平成23年7月8日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
内閣官房長官