3日午後5時14分ごろ、熊本空港を離陸し北九州空港に向かっていた2人乗りの小型機が消息を絶った。熊本空港北東の矢護山(大津町)付近でレーダーから機影が消えており、県警などが行方を捜している。

県警や国土交通省などによると小型機はプロペラ機のパイパーPA46(全長8・72メートル、全幅13・11メートル、最大5人搭乗)で、山口県周南市の民間会社が所有。機長は、同市の医師神田[こうだ]博さん(53)。神田さんと神田さんの妻裕美[ひろみ]さん(50)が乗って午後5時12分に熊本空港を離陸。2分後に矢護山(942メートル)の東側付近で熊本空港のレーダーから消えたという。

九州上空で、小型機が出した可能性のある救難信号を複数の航空機が受信したが、発信場所は特定できていない。

飛行計画書では、午後5時42分に北九州空港に到着予定で、午後7時20分ごろまで飛べる燃料しか積んでいないという。

県警は小型飛行機行方不明事案対策室を設置。県警と菊池広域消防本部と阿蘇広域消防本部が、捜索隊計数十人を出したが3日午後10時までに打ち切った。4日朝から地上とヘリコプターによる捜索を再開する予定。3日夜までに小型機の目撃情報などは入っていない。

小型機は当初、神田さんの家族4人が搭乗し同日午後3時半に鹿児島県奄美大島の奄美空港を出発。午後4時54分に熊本空港に到着し神田さんの長男と次女の2人が降りた後、出発していた。

熊本地方気象台によると、小型機の出発当時、熊本空港周辺には大雪・雷・着雪注意報が出ていたが、水平方向で見通せる距離は10キロ程度あり、「航空機の運航に支障が出るほどではなかった」(同気象台)という。

リンク元:くまにちコム(写真あり)