長文のため一部抜粋にしたいところだが、重要な内容なので全文転載する。
プレスコードについて
歴史認識は、日本以外の国では過去の問題である。しかし日本でだけは現在進行形の問題である。それは戦後アメリカの占領下で押し付けられた東京裁判史観、すなわち日本悪玉史観が日本中に蔓延し、我が国が自分の国を自分で守る態勢を造ることが出来ないでいるからである。
我が国では、軍事力が強くなると我が国は再び侵略戦争を始めると考える人がいる。かつて我が国は「侵略戦争をした」という誤った歴史観を持っている。だから世界では、軍事力が強い方が自分の国はより安全であると考えるのに、我が国では、自衛隊が強くなることは歓迎されないのである。そして我が国の世論をリードすべきマスコミが、誤った歴史観を持ち、終戦直後から現在に至るまで、日本は悪い国だったという歴史観を国民に対し宣伝しているのである。
我が国のマスコミは戦後アメリカの日本占領下で強制されたプレスコードに今なお支配されている。アメリカは戦後、我が国に対し強力な言論弾圧を仕掛けた。新聞、雑誌、ラジオの放送などは、その原稿が占領軍によって徹底的な検閲が行われたのである。連合軍最高司令官総司令部(GHQ)は昭和20年(1945年)9月19日にSCAPIN-33「日本に与うる新聞遵則」を発令、9月21日に発布された。これがプレスコードであり、これに違反する新聞社などは発行禁止処分になった。実はこれより前9月15日と17日に朝日新聞が、アメリカ軍の非道などについて発言した鳩山一郎代議士(後の総理大臣)のコメントなどを報道し、9月18日16時から48時間の発行停止処分を課されていた。従って、プレスコードの発布に恐れをなした我が国のマスコミは占領軍の提灯持ちの記事ばかり書くようになっていったのである。朝日新聞もそのときからすっかり心を入れ替えていい新聞になったと言われている。
プレスコードはその趣旨として「日本に言論の自由を確立せんが為」と言っているが、ちゃんちゃらおかしいと言わざるをいない。その内容はウェキペディアによると以下のようなものである。
連合軍最高司令官は日本に言論の自由を確立せんが為茲に日本出版法を発布す。本出版法は言論を拘束するものに非ず寧ろ日本の諸刊行物に対し言論の自由に関し其の責任と意義とを育成せんとするを目的とす。特に報道の真実と宣伝の除去とを以て其の趣旨とす。本出版法は啻(ただ)に日本に於ける凡ゆる新聞の報道論説及び広告のみならず、その他諸般の刊行物にも亦之を適用す。
- 報道は絶対に真実に即すること
- 直接又は間接に公安を害するようなものを掲載してはならない
- 連合国に関し虚偽的又は破壊的批評を加えてはならない
- 連合国進駐軍に関し破壊的に批評したり、又は軍に対し不信又は憤激を招くような記事は一切掲載してはならない
- 連合軍軍隊の動向に関し、公式に発表解禁となるまでその事項を掲載し又は論議してはならない
- 報道記事は事実に即し、筆者の意見は一切加えてはならない
- 報道記事は宣伝目的の色を着けてはならない
- 宣伝の強化拡大のために報道記事中の些細な事項を強調してはならない
- 報道記事は関係事項や細目を省略する事で内容を歪曲してはならない
- 新聞の編輯に当り、何らかの宣伝方針を確立し若しくは発展させる為の目的で、記事を不当に軽く扱ってはならない
さらに具体的な検閲の対象カテゴリーが30項目も規定されていた。検閲では以下に該当しているか否かが調べられた。
- SCAP(連合国軍最高司令官もしくは総司令部)に対する批判
- 極東国際軍事裁判批判
- GHQが日本国憲法を起草したことに対する批判
- 検閲制度への言及
- アメリカ合衆国への批判
- ロシア(ソ連邦)への批判
- 英国への批判
- 朝鮮人への批判
- 中国への批判
- その他の連合国への批判
- 連合国一般への批判(国を特定しなくとも)
- 満州における日本人取り扱いについての批判
- 連合国の戦前の政策に対する批判
- 第三次世界大戦への言及
- 冷戦に関する言及
- 戦争擁護の宣伝
- 神国日本の宣伝
- 軍国主義の宣伝
- ナショナリズムの宣伝
- 大東亜共栄圏の宣伝
- その他の宣伝
- 戦争犯罪人の正当化および擁護
- 占領軍兵士と日本女性との交渉
- 闇市の状況
- 占領軍軍隊に対する批判
- 飢餓の誇張
- 暴力と不穏の行動の煽動
- 虚偽の報道
- GHQまたは地方軍政部に対する不適切な言及
- 解禁されていない報道の公表
アメリカによって、それまで言論の自由がなかった日本が、言論の自由を獲得することになったと今も思っている日本国民は多い。しかしそれは真っ赤な嘘である。アメリカによって行われたのはマスコミに対する徹底的な言論弾圧である。
そして、それを一般国民に知らせてはいけないという指示までついていた。新聞記事は毎日5,000本以上も検閲を受けていた。一般の日本国民は、新聞などから流れてくる情報で、やはり日本は悪いことばかりしていたから戦争に負けたと次第に洗脳されていったのである。
一般国民の手紙なども月に400万通が開封され検閲を受けていた。電話も盗聴された。アメリカは5,000人以上もの日本人を雇って、高い給料を日本政府に払わせて、これらの検閲を実施したのである。そしてこれが繰り返される間に、日本のマスコミは、どうせ通らなければ止むを得ないということで、次第に自己規制をするようになり、残虐国家日本を成立させてきた日本の伝統文化の破壊に、その存在価値を見出すようになっていった。それは現在もなお日本マスコミの習性となって、日本攻撃が継続しているのである。
一旦その体制が出来上がってしまうと、その体制で利益を受ける人たちが出てくるので、政府が真剣になって取り組まなければこれを壊すことは出来なくなる。いわゆる敗戦利得者である。戦前排斥されていたサヨクと呼ばれる人たちが次第に力を持つようになっていった。詳しくは文春文庫から出版されている江藤淳氏の「閉ざされた言語空間」を読まれたらいいと思う。安倍総理が「日本を取り戻す」と言っているのは、これらの戦後の構造を壊して昔の古き良き日本を取り戻すということなのである。日本国民は歴史の真実を知らなければならない。
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