PAC3の配備に対して地元石垣市の中山市長らは自衛隊に全幅の信頼を示し、その一体感を強調した。これが地元の本音だろう。強い国防力が国の一体感を育む。

八重山日報 2012.12.09 を転送

あすから発射予告期間 市長らPAC3視察 
   「しっかり対応」と信頼 北ミサイル

北朝鮮が10~22日に長距離弾道ミサイル発射を予告していることを受け、中山義隆市長と市議らが8日、石垣市八島町の新港地区に展開している自衛隊の部隊と地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を視察した。

中山市長は「(自衛隊には)短い期間でしっかり対応してもらった。市民は安心して普通の生活を送れると思う」と部隊に全幅の信頼を寄せた。10日以降、発射が予告されている時間帯である午前7時から正午までは、中山市長をはじめ市の担当職員は市役所に常駐し、緊急事態に備える。

自衛隊によると新港地区に展開している部隊は陸自、空自約570人。前回4月の配備時(400~500人)より規模が大きいが、理由など詳細は明らかにしていない。隊員は天幕を張って宿営しており、輸送用ヘリや多数の車両も配備されている。

落下物を迎撃する2基のPAC3は、新港地区の外からも時おり発射機を上に向けているのが確認され「スタンバイ」状態であることをうかがわせている。

中山市長と与党市議らはこの日午後、新港地区に入り、PA3の配備状況などの説明を受けた。視察後、報道陣に対し「(隊員には)『寒い時期だが、体に気をつけて任務を遂行してほしい』と話した。自衛隊はしっかり対応している。市としても万全の体制で協力したい」と述べた。

配備地の入口では警察官と自衛官が検問を行っており、一般人は通行できなくなっている。この日は隣接する緑地公園で、市が主催する新石垣空港PRソングのプロモーションビデオ撮影会があったが、自衛隊の配備による影響はなかった。