読売新聞 3月23日(水)11時52分配信を転載

水俣病被害者救済法に基づく救済策を受け入れた水俣病出水の会(鹿児島県出水市、約3800人)など未認定患者3団体が23日、原因企業チッソ(東京)との間で紛争解決の協定を締結した。

裁判による解決を求めた水俣病不知火(しらぬい)患者会(熊本県水俣市、原告2993人)の集団訴訟も24~28日に東京、熊本、大阪3地裁で正式に和解する。

国の基準より幅広い症状を水俣病と認めた2004年の関西訴訟最高裁判決を機に再燃した未認定患者の救済問題は、解決に向けて大きな節目を迎えた。

協定を締結したのは、水俣病出水の会のほか、水俣病被害者獅子島の会(鹿児島県長島町、約90人)、水俣病被害者芦北の会(熊本県津奈木町、約300人)。

協定書では、3団体の会員は今後、チッソに賠償請求などの紛争を起こさないことや、患者認定申請をしないことも規定された。