中国による尖閣諸島への領海侵犯のような事案は、アジア圏内では頻繁に起きている。韓国では日常的に中国漁船を取り締まっている。ベトナムではもはや南沙諸島を中国に取られたといえる状態だ。韓国は中国と並んで反日国家ではあるが、このタイミングを利用して韓国を強く支援してはどうか。外交とはそういうものだろう。

産経ニュース 2010.12.22 21:59

「中国は無礼だ」中国漁船沈没で韓国世論沸騰 を転載

「中国は無礼だ」中国漁船沈没で韓国世論沸騰

【ソウル=加藤達也】黄海の韓国側排他的経済水域(EEZ)で18日、違法操業中の中国漁船が韓国の警備船に体当たりし、転覆した事件をめぐり、「韓国に賠償を求める」とする中国側に、韓国世論は強く反発している。

韓国政府としては外交問題に発展するのを避けたいのが本音だが、中国側の「無謀な主張」(韓国外交筋)に安易に妥協すれば政権批判につながる可能性もあり、世論との板ばさみになっている。

韓国の有力紙、中央日報は22日付の1面で「無礼な中国、『漁船沈没は韓国の責任』」との記事を掲載、中国を激しく批判した。

韓国世論が中国に反発を強めているのは、度重なる警告や取り締まりにもかかわらず、違法操業で拿捕される中国漁船が後を絶たないという事情がある。

韓国の海洋警察によると、2006年から09年までの4年間に韓国のEEZ内で拿捕された中国漁船は1746隻。501隻だった06年以降、韓国側が取り締まりを強化し、09年には358隻に減少したが、取り締まりを逃れるために武装して徹底抗戦する中国漁船が出現。08年9月には取り締まり中の海洋警察官が死亡する事件も起きている。

中国は今回の沈没について、「(韓国側が漁船を)追いかけたことで、転覆した」と主張。責任を押しつけられた格好の韓国では世論の硬化に拍車が掛かった。

一方、韓国政府には、「尖閣諸島沖の日本との事件同様、中国政府が“強い外交”を求める中国国内の世論に押されれば、後戻りできなくなる」との懸念もある。韓国側は、中国に合同調査の用意があるとの姿勢を示し、問題の解決を図っていく方針。当面は事件当時の様子を収めた動画の公開を控えるなど、中国側の出方を見守る構えだ。