英ロンドン警察は7日(現地時間)、米外交公電の暴露を続ける告発サイト「ウィキリークス」の創始者ジュリアン・アサンジ氏を、強姦などの容疑で逮捕した。
強姦の容疑についてはトップニュースになることではない。今件は、アメリカ外交公電を含め、各国の重要機密とされる内容がインターネットを通じて世界に暴露されたことに端を発する。言論の自由や人権のない国はもちろんだが、欧米などの人権を重んずる国においても、程度の違いはあれ情報統制はひかれている。日本ではかなり高いレベルで統制されている。
国家政府内の限られた者たちだけの情報というのは外部に漏れてはならない。これは中国やアメリカも同様だ。今回のアサンジ氏が運営する「ウィキリークス」はアメリカにとっても中国にとっても不都合なサイトだった。この件に関しては米中の足並みは揃っている。この逮捕劇はアメリカ主導だが、中国にとっても願ったり叶ったりで、中国内での報道はアメリカ寄りになっている。
オーストラリアの外相は、国民の人権を守るために働きかけると表明した。
日本では、尖閣諸島での中国漁船による領海侵犯の映像がSengoku38という著名でYoutubeに公開された。自らが相当の処分を受けることを覚悟した末での、海上保安官によるこの行動に国内の世論は沸いた。
国内外を問わず、官と民はいつの世でも戦い続けるのだ。
ウィキリークスのサイトについては、ハッカーの世界独自の助け合いで、世界的な支援体制が形成されているという。
彼らの活動に大いに期待を寄せるところである。
関連ニュース:
■時事ドットコム
公電流出捜査に影響与えず=アサンジ容疑者逮捕で米政府
■サーチナ
英国で逮捕のウィキリークス創始者「米への引き渡し懸念」=中国
■日経新聞
創設者逮捕後も米外交文書の暴露継続 ウィキリークス
機密暴露で世界に波紋、ウィキリークスとは何者か
■ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版
【津山恵子のアメリカ最新事情】ウィキリークスと当局の「いたちごっこ」いつ終わる?
■読売新聞
世界のハッカーら熱狂的支援者多数