北朝鮮のミサイルが上空を通過した石垣市の中山市長は、「PAC3の部隊を迅速に展開した自衛隊に感謝したい。海保、警察、消防などの関係機関にも感謝申し上げたい」と述べ、今後予想されるPAC3の撤収作業などに全面協力する考えも示したようだ。

だが、発射に成功した以上また撃ち上げてくることを想定し、PAC3は配置したままにするよう要望したらどうだろう。来年は新石垣空港が開港して今の空港が空地になるのでそこに配置すればいい。
同日、尖閣諸島ではこの日も支那の公船が国境を侵犯した。石垣島の防衛機能を強化することは、あらゆる相乗効果を生むに違いない。

八重山日報 2012.12.13 を転載

北ミサイル 発射強行 先島上空通過 被害なし 
Jアラートで住民に情報

北朝鮮は12日午前9時49分ごろ、三段式の長距離弾道ミサイルを北西部東倉里から南方向に発射し、日本政府によると、ミサイルは先島諸島付近の上空を通過し、2段目は太平洋に落下した。八重山に被害はなく、自衛隊が石垣市に展開した地対空誘導弾パトリオット(PAC3)による破壊措置命令の実施もなかった。

石垣市では9時55分、全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動し、各地の防災行政無線、一斉配信メール、FMいしがきサンサンラジオで、自動的に発射情報を放送。市も防災行政無線を通じ、独自に住民に情報提供した。中山義隆市長は「市の体制としては、しっかりと緊張感を持って対応できた」と強調。北朝鮮がミサイル発射を強行したことに対しては「厳重に抗議する」と述べた。

ミサイル発射を受け、市役所総務課に設置されたJアラートの機器は赤色の点滅を始め、アラームが周囲に鳴り響いた。Jアラートに接続されたパソコンには「発射情報。発射情報。先ほど、北朝鮮からミサイルが発射された模様です」という文字情報が届いた。同じ内容の自動音声も市役所をはじめ、各地の防災行政無線のスピーカーから流れた。

中山市長は市長室で第一報を受け、Jアラートの作動直後、機器の前に駆けつけた。
10時2分には「通過情報。通過情報。先ほど、この地域の情報をミサイルが通過した模様です」という情報が届いた。中山市長は緊張した表情で、刻一刻ともたらたされる職員の報告を聞いた。

市役所に常駐している陸自、空自の連絡員もJアラートの前で、携帯電話を使って慌しく関係機関と連絡を取り合った。首相官邸からのメールを受信するエムネットでもミサイル発射情報が届いた。

ミサイルは10時5分ごろ、フィリピンの東約300㌔の太平洋に落下したと推定され、市は10時31分、一斉送信メールで落下情報を市民に伝達。
自衛隊ヘリは4機で島内を上空から調査し、ミサイル発射による被害がないことを確認した。

市消防、警察からも異常なしとの報告があったため、市は11時8分ごろ、防災行政無線と一斉送信メールで「石垣市では、異常は確認されませんでした。市民の皆様には、日常生活に支障がないことをお知らせいたします」と伝えた。

中山市長は11時半ごろ、関係部課長を招集して危機管理対策本部を開催し、被害がなかったことなどを報告したほか、今後の対応について話し合った。

中山市長は会合後の記者会見で「発射は遺憾だが、被害がなかったことに安心している。PAC3の舞台を迅速に展開した自衛隊に感謝したい。海保、警察、消防などの関係機関にも感謝申し上げたい」と述べた。今後予想されるPAC3の撤収作業などに全面協力する考えも示した。