7月末で締め切られる「水俣病未認定患者救済の申請」に関し、熊本と新潟それぞれの水俣病患者会がその期限の延長を求めて国会前で座り込みを始めたという。
当サイトでは、戦後の混乱期に企業と官民一体が原因となった水俣問題に注視してきた。問題は水俣病の原因よりも、それを隠蔽して被害を拡大した要因とその事後対策、メディアの世論操作による風評被害などだ。
これはあらゆる分野に共通するもので、福島の原発事故では優柔不断な政府の対応とヒステリックなメディア報道によって深刻な「風評被害」がもたらされた。
また、沖縄県の辺野古で違法占拠を続ける「基地移設反対テント」の存在が、あたかも地元住民の意志であるかのごとく歪曲報道を繰り返し、県知事に至っては「沖縄県民の総意である」というが、違法占拠しているのは本土からの活動家であって地元住民は一人もいない。移設予定地の辺野古地区では数年前に基地受け入れを表明している。その後、本土の活動家が辺野古地区の上部組織である名護市の基地反対勢力の協力を得て違法占拠をし始め、今日に至る。沖縄では基地容認派と反対派が同様に存在するが、本土の活動家は「反対派」に乗じて過激に行動し、メディアはそれを垂れ流し、世論を形成する。「反戦・平和」「人権・環境」を盾にする活動家たちの目的は「反米」「反日」だ。そしてこの活動を望み支援するのは、南西諸島とその海域が欲しい隣国である。
患者団体による政府への抗議や交渉には支持をするが、国会前で大規模な「座り込み」という行動は患者団体が自主的に行ったとは信じ難い。患者たちの深刻な問題に介入し、その人たちをオーケストラにした左翼活動家の指揮者がいるのだ。
期限撤回求め座り込み 水俣病不知火患者会など
水俣病不知火患者会(大石利生会長)と新潟水俣病阿賀野患者会(山崎昭正会長)は3日、水俣病特別措置法に基づく未認定患者救済の申請受け付けを国が7月末で締め切るのは不当として、東京・永田町の国会前で座り込みを始めた。
申請期限まで残り1カ月を切ったが、両会は6月に民間医師らが実施した不知火海沿岸住民の一斉検診を希望しながら、受けられなかった人が800人以上いることなどを指摘。「7月で締め切れば、潜在被害者が切り捨てられる」として期限の撤回を求めている。
この日は小雨が降る中、熊本と新潟から駆けつけた被害者と支援者約70人が、シュプレヒコールを上げて座り込みを続けた。
特措法に救済申請している松本国男さん(70)=上天草市姫戸町=は「天草から訴えても国は動いてくれん。まだ声を上げてない被害者のために期限撤回を認めさせたい」と力を込めた。
座り込みに先立ち、環境省で会見した大石会長は「加害者の国が勝手に期限を設けることは許されない」と訴えた。座り込みは5日まで国会前で。第2陣(10~12日)、第3陣(17~19日)は環境省前で行う。延べ約630人の参加を予定している。(渡辺哲也、原大祐)