米軍普天間飛行場への垂直離着陸輸送機の配備に反対して6月に座り込み抗議行動を展開するなど、同飛行場の県内移設反対を訴えてきた宜野湾市の安里市長が、病気療養の長期化に伴い辞職する。
来年2月には同市長選挙になるが、地元有権者の意識動向に注視したい。
宜野湾市長、年内辞表 与党市議団了承
【宜野湾】心不全で病気療養中の安里猛市長(59)は26日までに、市長職を辞任する意向を固めた。年内に呉屋勉市議会議長へ辞表をを提出する見通し。来年1月末まで療養の予定だったが、医師から「来年2月の復帰は厳しい」と診断された模様。安里市長の辞職を受け、2月中にも市長選が行われる。
次期市長選では、革新系から伊波洋一前市長の出馬が有力視されている。保守系からは宜野湾市が選挙区の佐喜真淳県議の名が取り沙汰されている。
安里市長はことし7月17日、胸の痛みを訴えて緊急入院。心不全と診断され手術を受け、復帰に向けた療養を続けていた。
複数の関係者によると職務代理者の米須清栄副市長が今月26日、市議会与党議員を集めて安里市長の容体を報告、辞表提出の了承を得た。米須副市長は「この段階ではコメントできない」と話している。28日までに記者会見を開き公表する方針。
公職選挙法によると、首長が議会の議長に退職を申し出た場合、議長は5日以内に選挙管理委員会へ通知し、選管は通知を受けた日から50日以内に選挙を実施しなければならない。
安里市長は1952年生まれ。72年に市役所入りし、基地政策部次長などを経て08年から副市長に就任。10年11月、伊波前市長の辞任に伴う市長選で初当選し現在1期目。宜野湾市普天間出身。普天間高校卒。
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