くまにちコム 2012年08月20日 を転載

水俣病救済判定「行政処分扱いに」 被害者団体

水俣病不知火患者会(大石利生会長)は20日、水俣病特別措置法に基づく未認定患者救済の対象者判定を行政不服審査法上の行政処分とするよう熊本県に申し入れた。また、判定で「非該当」とされた会員ら34人が異義を申し立てた。このうち28人は救済対象外地域に住んでいたという。

環境省は、救済の具体的内容が特措法ではなく閣議決定された救済措置方針に基づくことなどを理由に挙げ、「判定は行政処分には当たらない」としており、異議申し立ては却下される見通し。

この日は会員ら約30人が県庁を訪れ、「救済措置方針に同意した覚えはない」「県の判定結果を検証できないのはおかしい」などと申し入れた。対応した田中義人・水俣病保健課長は「異議申し立てについては国と同意見だが、非該当の理由は丁寧に回答したい」と述べた。

熊本県に異議申し立てをした不知火患者会の会員は65人となった。51人が異議申し立てをしている鹿児島県にも22日、十数人が新たに申し立てる予定。林田直樹事務局長は会見で、「異議申し立ては今後も続けていく」と話した。(石貫謹也)

 
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