中国の裁判は茶番だが、問題を早期決着したい焦りがみえる。
ギャングの権力闘争は絶えることなくこれからも続く。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年5月22日通巻第3655号 を転載

王立軍裁判、近く四川省で開廷へ、党分裂回避のため早めに結論
「サウスチャイナ・モーニングポスト」が関係筋の情報として報道

香港の有力英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」(5月20日)は北京の関係筋の情報として二月に成都の米国領事館へ亡命しようとして失敗し、自分で領事館のそとへでた重慶市前副市長兼公安局長の王立軍の裁判が、近く四川省成都で開廷する模様であり、裁判が予測より早いのは党分裂を回避するため早めに結論をだす必要があるからだと報道している。

中国の国家反逆法は死刑を含み、懲役刑が科せられ、王立軍の場合、死刑の可能性があるが、国際的にこれほどの話題を運んだ性質の事件故にたとい死刑判決でも執行猶予付きとなって薄煕来とバランスをとるのではないか、と噂されている。

 

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