「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23(2011)年11月23日 通巻第3494号 を転載
人民元の高値期待、市場から急速に色あせて、外国ファンドは引き上げ
香港財閥一位の李嘉誠も中国銀行の持ち株減らし、大株主リストから消える
十月速報で外国ファンドが中国からの引き上げを本格化させていることが分かった(ウォールストリートジャーナル、22日付)。
とくに香港財閥一位の李嘉誠の国際ファンドが「中国銀行」の持ち株(香港上場のH株)を大幅に減らしていたことも判明した。
第三四半期に同銀株価は35%下落した。
第二四半期までに李嘉誠ファンドのうちのカナダ籍「李嘉誠カナダ財団」は中国銀行株を9億9000万株保有しており四番目の大株主だった。
また「李嘉誠海外ファンド」は1億5300万株を保有し、第九位の大株主として報告書に記載されていたが(いずれもH株)、第三四半期の報告書ではともに十傑に入っていなかった。
李嘉誠は2009年に「中国銀行株は向こう五年は保有することを誓約する」と発言していたので、しかも北京寄りの言動が目立っただけに、これは中国経済の先行きを見限った行為だろうと市場関係者は分析している。
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