一色正春氏

一色正春氏

7月31日(日)千葉市内で、昨年の尖閣諸島沖衝突事件のビデオ公開をした元海上保安官・一色正春氏による講演会が行われた。演題は「一人の日本人として -日本と尖閣諸島を護るために-」と題して行われ、多くの来場者が聞き入った。

 
事件発生の状況は
領海内に他国の船が入ってきた場合は、撤退を呼びかけながらその船の周囲を回り、国籍や船の機能を確認するために撮影する。その最中に突然黒煙を吹きながら急加速して、巡視船に追突してきた。

事件を説明する一色正春氏

事件を説明する一色正春氏

今回の事件は漁業法と公務執行妨害の両方を適用できるが、政府はわざわざ罪の軽い公務執行妨害を適用した。だが、最低でもこの公務執行妨害で、法に添っていくと思っていたが、事実上無罪で船員と船を返してしまった。挙句に船長まで起訴せず返した。
その理由は、「巡視船の損傷は軽いもの」「再犯の恐れはない」などというが、巡視船の修理代は1000万円以上し、釈放された船長は帰国後、「また行くぞ!」と宣言し、英雄になっている。

当初から、政府の発表することが事実と異なることは関係者は皆わかっていた。このビデオは皆が共有しているものだから、誰かが公表するだろうと思っていたが、いつまでたっても出てこない。

自分としてはまず、国民に事実を知ってもらいたいという思いがあった

国民はテレビや新聞の情報しか見ないので、真実を知らなかった。その映像を見ることによって真実を知り、正しい判断ができるようになった。それまでは、中国が日本に対して賠償請求してくるのではないかと言われていたが、それ以来そうしたことは言われなくなったので、公開して良かったかなと思う。

今回の事件は表面化したが、数十年前からこうした領海侵犯は繰り返されていた。だが、それを公表しなかったから国民は今まで知らずにいた。知らないということは、「そういう事はなかった」ということになる。

事実を知らなければ判断材料がないので正しい判断はできない。先の衆議院選挙で間違った判断をしたのは、民主党の事実を知らなかったからだ。

当初は機密映像ではなく関係者は誰でも見ることができる状態だった。各自がPCに取り込んで持ち帰り、参考資料とすることができた。これは機密漏えいでもなんでもない。

違法性がないのは承知の上だが、私の存在が明らかになった後、25名の関係者が処分を受けた。私のことを英雄視する話を聞くと、複雑でそういう気分にはなれない。

質疑応答

Q:今回のビデオ公開で一色さんは有名になったが、そのことによって嫌がらせとか身に危険を感じることはないか?
A:今のところそういう事はありません。ただ一度、駅のホームで電車が入りかけたとき、「一色さんですか?」と後ろから話しかけられたときは、突き飛ばされるのかか?と驚いたことがあります。

Q:今回は国民の知りたいことを公表して歓ばれましたが、逆に本当に漏れてはいけない情報が漏れる可能性はありますか?
A:今回の映像は関係者なら誰でも見れるもので、機密でもなんでもないものです。外部に漏れて困るものなら最初からこうした扱いはしないでしょう。

何かのために sengoku38の告白

書籍:何かのために sengoku38の告白

アマゾン:何かのために sengoku38の告白