産経ニュースを転載

米艦隊は112発の巡航ミサイル発射 カダフィ氏側「残忍な攻撃」と非難

米英やフランスなど5カ国は19日、リビアのカダフィ政権による市民弾圧阻止のため、国連安全保障理事会決議に基づくリビアへの対地攻撃を開始した。内戦状態に陥っていたリビアに軍事介入し、反体制派を支援、最高指導者カダフィ大佐の政府軍と対決することになった。中東で拡大した反政府運動に欧米諸国が介入するのは初めて。

フランス軍参謀本部報道官は19日、フランス軍機が同日午後(日本時間20日未明)、リビア政府軍の軍用車両数台を攻撃、破壊したと発表。米国防総省も地中海の米艦船が巡航ミサイル112発を発射したことを明らかにした。フランスのジュペ外相は「作戦は数日続く」と述べる一方、地上軍の投入は否定した。

リビアの国会に当たる全人民会議のズワイ議長は、市民に多数の負傷者が出ているとして「残忍な攻撃」と非難。リビア国営テレビは19日夜、首都トリポリの民間人地区と、西部ミスラタが攻撃を受けたと伝えた。(共同)