水俣病の未認定患者救済で、蒲島郁夫知事は14日、裁判上の和解による救済を求めている水俣病不知火患者会(大石利生会長)との和解を受け入れる方針を明らかにした。2月定例県議会最終日の15日に関係議案3件を追加提出し、議決を求める。
環境省の小林光上席参与(前事務次官)が同日、知事を訪問。救済対象者を決めるために原告、被告双方で設けた判定機関「第三者委員会」による判定が終了し、国として和解を受け入れる考えを伝えた。
知事はこの会談後に会見し、「県としても判定結果を含め総合的に判断した。県議会の承認が必要なので、15日に和解議案を提案するよう環境生活部に指示した」と説明した。
ただ、具体的な提案内容については「現時点ではコメントできない。15日の本会議で説明する」と述べただけで、救済対象と判定された原告数は明らかにしなかった。
原告は熊本地裁2494人、大阪地裁309人、東京地裁195人の計2998人。(亀井宏二)