記録の前進者。とどまることはできないとはいえ、超人的だ。これが世界記録を更新するトップアスリートというものなのか。

スポーツ報知 2月28日(月)8時1分配信を転載

北島、出場種目全て日本新!4月・日本選手権に照準

◆競泳 日本短水路選手権最終日(27日・東京辰巳国際水泳場) 五輪王者の北島康介(28)=日本コカ・コーラ=が男子50メートル平泳ぎで26秒68、同200メートルで2分2秒95とともに短水路日本新をマークし、優勝。大会初日の100メートルとあわせ、今大会3種目全てで日本新をたたき出した。北京五輪前の08年6月のジャパンオープン(長水路)でも達成しており、12年ロンドン五輪に向け吉兆だ。

圧巻の泳ぎだ。「ウオーミングアップのつもりだった」という50メートル平泳ぎ。北島は決勝でスタートから力強い泳ぎで飛び出すと、日本記録を100分の4秒縮め優勝。その1時間半後、200メートル決勝でも終始トップを守り、これも日本新。昨年12月の世界短水路選手権で日本記録を出した冨田に1秒32差をつける完勝だ。

初日の同100メートルと合わ世、3種目での日本新。4月の日本選手権に照準を合わせる北島は「次の過程に向けて自信になった」と振り返る。世界で勝ち続けてきた男にとって、国内レースはいかにモチベーションを上げるかが課題。今大会前は4月の決戦に向けて不安も見せていたが、「この試合を通して日本で戦う怖さがちょっとなくなった」と手応えを口にした。

右肩の炎症などで無冠に終わった昨年11月のアジア大会後は、練習拠点の米国でスピードとスタミナを強化。日本から4人のトレーナーも招き、体の左右のバランスなども向上させた。来月3日からは米インディアナGPに出場と息つく暇はない。「僕の中で完成形はない。記録もどんどん挑戦したい」。12年ロンドン五輪を目指す日本のエースに限界はない。

◆北島の3種目日本新 08年6月、北京五輪の前哨戦のジャパンオープンで50メートルを27秒65、100メートルを59秒44、200メートルを2分7秒51デイずれも日本新記録で制した。200メートルは当時の世界新。1大会で3種目日本新は自身初だった。この大会は高速水着「レーザー・レーサー」を着用して初のレースで注目を浴びた。

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北島3冠 50、200も日本新でV 短水路選手権 毎日新聞 2月27日(日)18時41分配信
日本短水路選手権 リフレッシュ指圧センター&スタッフblog(北島康介専属トレーナー小沢邦彦のブログ)