「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)1月14日(金曜日)通巻3191号を転載

中国人四億の中産階級が狙い?日本政府、個人旅客に「数次ヴィザ」発給へ
前原外相が指示。在日中国人社会は「熱烈歓迎」、日本人は複雑な心境。

昨日付け『東方時報』(1月13日)の一面トップ記事である。
「日本将給中国遊客発放多次答証(ヴィザ)」「面向四億中産階層」。

外務省、法務省、産通省にまたがる事案とはいえ、政府は中国人の『カネ』に目がくらんだ。外国人の観光誘致年間一千万という目標をはるかに下回るため、観光産業のてこ入れにもなると中国の中産階級に照準をあわせたのだ。

数次ヴィザは期間内なら何回でも来日が可能となり、犯罪者や運び人、売春婦その他も、頻繁に日本に稼ぎに来られる。無制限の開放に繋がりかねない。

すでに日本社会の多くが拒否反応を示している時期に、世論とは反対の方向へ突っ走る日本の政府。何を考えているのだろう?