中国河北省承徳市で20日、政府公認の宗教団体、中国カトリック愛国会が独自に選んだ承徳地区の司教の任命式が行われた。香港メディアなどが伝えた。バチカン側は承認しておらず、任命式を強行すれば中国とバチカンの関係改善の動きが損なわれると事前に警告していた。
任命されたのは、全国人民代表大会(全人代=国会)代表も務める中国カトリック愛国会の郭金才副秘書長。任命式が行われた教会周辺では、多数の警官が動員され、警備に当たった。
中国カトリック愛国会の劉柏年副主席は今回の任命について「2年前にバチカン側に決定を伝えていたのに返事がなかった」と語ったという。2007年にも中国が独自に司教を選出後、バチカン側が黙認する形になった例があるというが、最近では独自に任命したケースは伝えられていない。(共同)