「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)1月7日(金曜日)通巻3183号を転載

地下シェルターにお隠れになっていた「北」の将軍様

ウィキリークスの暴露に追加するかたちで、最新の韓国情報筋に拠れば、2010年11月28日から翌月1日まで米空母ジョージ・ワシントンが参加した黄海での韓米合同訓練の期間、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長はなんと九日間も、地下シェルターで隠遁生活をしていたことが判明した。

これは米空軍のステルス機F-22ラプターに対する恐怖のためと韓国軍関係は総括している。

とくに米韓合同訓練の際、F-22は空中給油機とともに韓半島上空で待機していた。もし北朝鮮がミグ戦闘機を飛来させ挑発したときは、これを攻撃するのが任務だったともいう。

F-22は現在の北朝鮮のレーダーではよほど近くに接近しなければ探知できない。
金正日は脅威を感じて逃亡したわけだが、2003年にも、80日以上、イラク戦争前後などでは49日間隠遁した。

韓国は金正日の動きを24時間衛星で監視しているが、特別列車の動向に神経を尖らせており、盗聴やヒューミットでも常に将軍様の行方を追跡・把握している。

金正日は20カ所余の「特閣」という名前の別荘を巡回し、ときに白頭山の最高司令部指揮所にも滞在するという。
多くの特閣には深く掘った地下要塞が備わり、また平壌の指揮所には順安飛行場に直結する地下鉄があるともいわれている。

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