元首相とはいえ各国首相クラスと重要な会談ができる政治家は少ない。
安倍晋三氏はかねてから中韓以外のアジア諸国との連携を強めており、小泉政権下においても、経団連の中国傾斜を危惧し、商工会議所の幹部を伴いインドを訪問するなど、幅広いアジア外交を積極的に推進していた。
「美しい国へ」と船出し、まず国防強化を手がけたた安倍政権であったが、アメリカをはじめとした外圧に苦しみ、志し半ばで退陣した。米中の日本に対する共通認識は「弱い国」であってほしい、「強い国」であっては不都合なのである。
将来を見据え、安倍晋三氏には、日本のリーダーとして多いに期待を寄せるところである。

時事通信を転載

対中国、日越連携で一致=安倍氏がズン首相と会談

ベトナムを訪問した自民党の安倍晋三元首相は8日夕(日本時間同日夜)、グエン・タン・ズン首相とハノイ市内の首相府で会談した。電話取材に応じた安倍氏によると、中国の軍備拡張に対して、日越両国の連携が必要との認識で一致した。

会談では、安倍氏が尖閣諸島沖での漁船衝突事件に関し「中国の行動を懸念している」と伝えた。ズン首相は「中国の軍備拡張に各国の懸念は増している」と指摘。「(中国と領有権を争う)南シナ海におけるベトナムの立場を支持してほしい」と語った。(2010/11/08-22:51)