ある部署での経験を組織全体で共有するのは、教育や体制を整えるうえにおいて重要なことだ。他国や部外者に知られては困る情報は、その組織の上層部で管理・対応すればいい。警視庁が捜査することではないだろう。
読売新聞より
保安官以外も保存か…尖閣映像
巡視艇など複数の形跡
尖閣諸島沖の中国漁船衝突を巡る映像流出事件で、問題の映像は、神戸海上保安部所属の巡視艇「うらなみ」の共用パソコンから複数の外部記憶媒体に保存された形跡があることが捜査関係者への取材でわかった。
第2管区海上保安本部(宮城県)の共用パソコンには、海上保安大学校(広島県)の共用パソコンから映像がダウンロードされていたことも判明。警視庁などは、流出を告白した「うらなみ」主任航海士の海上保安官(43)以外にも映像を持ち出した海保職員がいた可能性が高いとみて捜査している。警視庁は中断していた主任航海士の事情聴取を20日から再開する予定。映像の拡散範囲については、国家公務員法(守秘義務)違反の前提となる映像の「秘密性」にも影響するため、慎重に裏付けを進めている。
捜査関係者によると、「うらなみ」の共用パソコンを解析した結果、9月下旬~10月中旬、外付けハードディスクなどの外部記憶媒体が差し込まれた形跡が複数回あり、映像データが2~3回にわたってダウンロードされていたことも確認された。1回分は主任航海士がUSBメモリーに映像を保存したケースだが、警視庁は、それ以外に映像がダウンロードされたケースについて経緯を調べている。
一方、海保大の共用パソコンには、2管からも接続があったことが、これまでの警視庁などの捜査で判明しているが、その際、2管の共用パソコンには映像がダウンロードされていた。ダウンロードの時期は9月中旬頃で、警視庁などは目的などを捜査している。
(2010年11月20日 読売新聞)