毎日新聞 3月4日(金)を転載

ニュージーランドで起きた地震で、日本人らがいたとみられる崩落現場などでの捜索・救助活動が3日打ち切られた。川島町の看護師、山口綾子さん(30)の行方は不明のまま。友人らは救出を信じ待ち続けている。

山口さんは06年3月まで、自治医科大付属さいたま医療センター(さいたま市大宮区)の内科病棟で看護師として勤務していた。退職する際、周囲に海外留学したいと話していたという。

山口さんと小学校、中学校時代の同級生の女性(30)は「一緒に学校に通ったり、テスト勉強したりした。ボーイッシュな感じの元気な子で、男女の分け隔てなくクラスの人気者だった。とても仲が良くて、グッチと呼んでいた」と語る。
「今朝(3日朝)は元気な姿で帰ってくる夢をみて目覚めた。状況は厳しいとは思うが、まだ救出されると信じている」と話した。

山口さんの自宅近くに住む別の女性は救助活動打ち切りを知り、「何と言っていいか分かりません」と涙ぐみ、言葉を詰まらせた。【飼手勇介、田口雅士】