本日午前5時50分ごろ、府中刑務所に服役していた山口組6代目組長篠田建市氏が、6年の刑を終えて出所した。警察当局は動向に警戒を強めているというが、何を意図してのことなのか。活動が活発化することを恐れるより、3万人以上の組織が弱体化して解散したときのほうがよほど恐ろしい。警察は、組織の規律から解き放たれた者たちの動向など把握できないだろう。治安が悪化する。
一方、内閣が弱体化して解散しても、治安が悪化することはない。次への希望が生まれる。

両者の関係を考えると、おもしろい。

日刊スポーツ を転載

山口組組長が厳戒態勢の中府中刑務所出所

銃刀法違反罪で服役していた指定暴力団山口組の6代目組長篠田建市(通称・司忍)受刑者(69)が9日、東京の府中刑務所を出所した。警察当局は、トップの復帰で組織の刷新など活動が活発化する恐れがあるとして、出所後の動向に警戒を強めている。

篠田組長は有力2次団体の弘道会会長だった1997年、配下の組員が拳銃を持っていたとして大阪府警に逮捕された。保釈中の2005年8月に6代目組長に就任し、同年12月、懲役6年の有罪判決が確定し収監された。

組長不在の間、ナンバー2の若頭で弘道会会長の高山清司被告(63=恐喝罪で起訴)が実質的に組を支配。85人の直系組長に神戸市の総本部への日参を義務付けるなど統制を強化した。

警察庁は、暴力団全体の約44%に当たる3万4900人が山口組に集中していることや、警察との対決姿勢を強める弘道会による山口組支配などに危機感を抱き、「篠田組長出所までに弱体化を」と、09年から壊滅作戦を指示。

これまでに高山被告、山口組ナンバー3の入江禎・宅見組組長(66=暴力団対策法違反罪で有罪)を含む直系組長33人を逮捕し、一時トップ3不在に追い込んだ。

都道府県では暴対法を補完する形で、公共事業への参入などを防ぐ暴力団排除条例の制定が進み、暴力団の活動を制限すると期待されている。

篠田組長は午前5時50分ごろ、警察官約100人と刑務所職員らによる厳戒態勢の中、府中刑務所正門を出て車に乗り込んだ。出迎えたのは組幹部ら数人とみられ、大きな混乱はなかった。集まった報道陣の中には海外メディアの姿もあった。(共同)